
2019年10月13日、ラグビー日本代表が史上初のW杯ベスト8進出が決定。ラグビー協会の「にわかファン」を取り込む戦略もあり、大盛り上がりを見せています。
テレビで見ていても、本当に心が熱くなりますよね。しかし、ルールがよく分からない!という方も多くいるでしょう。
ということで、この記事では、ラグビーのルールについて、分かりやすく説明いたします。
何が反則なの?色々あるキックの種類、さらに試合時間、点数計算まで、ラグビーの基礎をしっかりと押さえておきましょう。
もくじ
ラグビーのルール|何が反則?
サッカーをしている人間からすれば、ラグビーの全てのプレーが反則に見えます(笑)
逆にプレーが激しすぎて、「反則なんてないのでは?」と感じることもありますが、結構細かく反則が定められています。
まずは、ラグビーの反則について、特に基礎的なものを抑えておきましょう。
- ノックオン
- オフサイド
- スローフォワード
- オブストラクション
- ノットストレート
- ピックアップ
- コラプシング
- ノットリリースザボール
- ノット10メートル
- レイトチャージ
- ノットロールアウェイ
- ホールディング
- ハイタックル
基礎的なものだけでも、非常に多いですね。すべて説明していきましょう。
ノックオン
ノックオンはボールを前に落とすことです。ラグビーの最も基礎的なルールと言えるでしょう。
バスケットボールのドリブルのようなプレーは、ラグビーでは絶対にできないということです。
オフサイド
ボールよりも前にいる選手がプレーに関与することをオフサイドと言います。サッカーにも似たようなルールがありますが、若干違いますね。
ノックオンもそうですが、ラグビーは「ボール・前方」はNGであるということを何となくイメージしていればいいでしょう。
スローフォワード
スローフォワードは英語の通り、「前に投げること」です。
ラグビーを見ていると、自分よりも前方にボールを投げるシーンはありませんね。横か後ろに投げる、それか前方にスルーパスを蹴りだすというのが多く見られます。
歴史的勝利となったW杯のスコットランド戦は、結構相手がスローフォワードの反則を犯していましたね。
オブストラクション
ボールを持っていない選手を妨害することをオブストラクションと言います。
実際、審判が視界に捉え切れる範囲外では結構隠れてオブストラクションは起こっているものらしいです。
ノットストレート
ボールがタッチに出た時に、ボールをまっすぐに投げ入れない反則が、ノットストレートです。
Not Straightと、英語そのままですね。
ピックアップ
ラグビーの醍醐味スクラム。そのスクラムの中のボールを手で拾い上げるとピックアップという反則になります。
スクラムは両チームの力の押し合いのこと。つまり、力で押して陣地を優位に運び、そこから展開するための戦いなので、スクラムから手でボールを拾い上げるのは反則となるのです。
コラプシング
相手のスクラムを故意に崩すことをコラプシングと言います。
Collapseは英語で「倒す」「崩す」という意味なので、分かりやすいですね。コラプシングを冒すと、相手にペナルティーキックが与えられます。
ノットリリースザボール
タックルされた選手がボールを離さないことを、ノットリリースザボールと言い、反則を取られます。
タックルというのは、倒すだけではなく、相手を捕まえている状態。
タックルする側は、相手にボールを離させないようにすることで、ノットリリースザボールの反則を誘うこともできるのです。
ノット10メートル
反則が起きて再開する際、ディフェンス側はスタート地点より10メートル下がらなければなりません。
10メートル以上下がらずに、ディフェンスや妨害行為を行った場合、ノット10メートルの反則がとられ、オフェンス側にさらに10メートル進んだ位置でのペナルティキックを与えることになります。
レイトチャージ
ボールを完全に離した後の選手にチャージすることをレイトチャージといいます。
レイトは「遅れて」という意味ですから、遅れてチャージをするということですね。
サッカーでもアフターチャージと呼ばれ、似たような反則があり、多くの場合イエローカードやレッドカードの対象となっています。
ラグビーでも、特に危険なレイトチャージの場合、イエローカードやレッドカードが提示されています。
ノットロールアウェイ
ノットロールアウェイは、ボールの停滞を招いた際に取られる反則です。
具体的には、モール(密集)時に、倒れている選手がその場を離れないことが反則の対象となります。
実際には、すぐに離れられないという状況もありますが、離れるという姿勢を見せるだけでも、反則を免れることができます。
審判はよく「ロールアウェイ」と言っていますが、これは「離れなさい」と注意をしているのです。
ホールディング
タックルした選手が相手を抱えていた場合に、ホールディングが取られます。
ラグビーでは、タックルした選手は相手を離さなければなりません。これは、リリースザボールを阻害しないためです。
しかし、相手のノットリリースザボールを誘発するために、タックルした選手とは別の選手がすぐに相手に絡んでいくというシーンはよく見られます。
ハイタックル
ハイタックルは、相手の肩よりも上にタックル、またはタックルしようとする反則です。
肩よりも上にダメージを与えることは、相手に大きな怪我をさせる危険性があります。大きなケガを防ぐためにも、大切なルールとなっています。
なお、ハイタックルを冒した選手には、イエローカードやレッドカードなどの重い処分が下されることが多くあります。
ラグビーのルール|キックの種類は?
ラグビーでは反則後のプレー再開方法として、ペナルティキックやフリーキックがあります。
ペナルティキックの場合はさらに、
- スクラム
- タッチキック
- ゴールキック
- タップキック
の4種類のキックがあります。この4種類+フリーキック、さらにコンバージョンキックについて、解説しましょう。
スクラム
スクラムは、キックによる再開方法ではありません。反則を受けた側が、スクラムにボールを入れることができるので、マイボールでボールを再開させやすくなります。
タッチキック
タッチキックは、ボールをタッチラインの外側に蹴りだすキックです。ラインアウトした位置からのスローインでプレイが再開されます。
なお、蹴りだした側のチームがボールになります。この点は、サッカーとは違い、ややこしいですね。
ゴールキック
直接ゴールを狙うキックがゴールキックです。これが決まれば、3点をゲットすることができます。
タップキック
ボールをちょんと蹴る(タップキック)により、すぐにプレーを再開する方法です。
フリーキック
フリーキックは、ペナルティキックと似ています。違いを2点あげるとすれば、
- 直接ゴールを狙うことができない
- タッチキックをすると、相手ボールになる
というところです。
ペナルティキック相当ではない軽い反則を受けた際に、フリーキックが与えられます。
コンバージョンキック
トライを決めた後に、ボーナス的に与えられるキックの機会です。これが決まれば、2点を追加することができます。
ラグビーのルール|試合時間は?
ラグビーは前後半40分、トータル80分のゲームです。
それぞれ所定の時間を超えた場合、プレーが切れた瞬間に終了、後半の場合はノーサイドとなります。
サッカーの場合、主審の裁量で若干試合時間が前後することありますから、ラグビーは分かりやすくていいですね。
リードしているチームの場合、すぐにボールを蹴りだし、試合をそのまま終わらせるのが一般的ですが、もう1トライ取りたい、スタイルを貫きたいというチームは、続行するケースもありますね。
そのため、試合時間が90分になるようなこともあるようです。
ラグビーのルール|点数計算は?
ラグビーはサッカーと違い、かなり多くの点数が入るスポーツです。点数の取り方により、与えられる点数は変わってきます。
表にして整理しましょう。
トライ | 5点 |
---|---|
コンバージョンキック | 2点 |
ペナルティキック(ゴールキック) | 3点 |
ドロップゴール | 3点 |
一番多く点数を取れるのはトライ。トライ後は、コンバージョンキックのチャンスも与えられるので、一気に7点を取ることができます。
初心者の方は、「7点差もついてるのか。今日はダメそうだな」と思うかもしれませんが、実質1点差のようなものです。
しかし、トライを決めた瞬間の盛り上がりは鳥肌ものですよね。私はあの瞬間、雰囲気が大好きです。
まとめ
よく分からないラグビーのルール、この記事で分かりやすく解説しました。
簡単に整理しましょう。
- ラグビーのルールにおいて、反則が細かく規定されています。
- ラグビーではプレイの再開方法として、キックの種類も規定されています。
- ラグビーの試合時間は80分間です。
- ラグビーでは、トライを決めた際に5点、さらにコンバージョンキックで合計7点取ることができます。
ラグビーは無知で見ていても、男同士の熱き戦いが心を動かされ、面白いですよね。
しかし、ルールが分かれば、魂のぶつかり合いだけではなく、かなり緻密な戦術があることも分かり、より面白さが増すはずです。
以上「ラグビールール【わかりやすい】反則にキックや時間まで!点数計算は?」でした。